多くの若手ビジネスパーソンが思い悩む問題の種といえば
“コミュニケーション”
であることは疑う余地もないでしょう。
先輩に疎まれ、上司に怒られる多くの原因は、このコミュニケーションスキルの不足が原因だと思います。
本記事では、そのコミュニケーションという“イマイチ、ピンとこない能力”を紐解き、解像度を上げることで、対策を練っていこうという記事です。
※注釈
本記事では、コミュニケーション能力と、コミュニケーションスキルを明確に区別して考えておりません。賛否あるかと思いますが、ご指摘はお問合せから頂けますと幸いです。
話す力とは
後天的スキルとして身に付けやすい「話す力」です。
コミュニケーションスキルを語る上で、聴く力に並ぶ代表格の1つです。
自分の思いや考えを話せないことには、自発的なコミュニケーションが取れません。
具体的なプラクティスは、以下のことからスタートしていくと良いでしょう。
スキルアップに必要な具体的な方法は以下のような方法があります。
前提として、聴く力が必要
大前提として、聴く力が必要です。
「あなたの好きな食べ物は何ですか?」という質問に対し
「はい、私は、ライオンが好きです」などと答えてしまっては、そもそも話す以前の問題です。
相手に何を質問されているのか?
相手の聞きたいことが何なのか?
どのような説明を求められているのか?
こういったポイントを押さえておかないと、話す力がいくら高くとも意味はありません。
まずは聴く力を養いましょう。
話すスキルの代表格を知る(PREP法、SPIN話法など)
【PREP法】
プレゼンテーションにおいて重要な情報を伝えるために使用されるメソッドの一つです。PREPとは、以下の4つの単語の頭文字をとったものです。
- Point(ポイント): プレゼンテーションの目的であり、結論です。
- Reason(理由):目的や、結論に至った理由を説明します。
- Example(例): 具体的な事例やエピソードを交えて説明することで、より理解が深まります。
- Point restated(ポイントの再説明): 最後に、伝えたいポイントを再度まとめて伝えます。
PREP法は、話の内容を構成する要素をシンプルにまとめ、聞き手が内容を理解しやすくするためにとても役立ちます。
【SPIN話法】
顧客に対して効果的な質問を行い、その質問に対する回答を通じて、相手のニーズや課題を把握し、商品やサービスの提供につなげるためのメソッドの一つです。SPINとは、以下の4つの質問の頭文字をとったものです。
- Situation(状況質問): 現在の状況を明確にするための質問です。
例えば、「現在、どのような課題を抱えていますか?」 - Problem(問題質問): 顧客が抱えている問題を明確にするための質問です。
例えば、「どのような問題が発生しているのでしょうか?」 - Implication(影響質問): 顧客が問題を解決しなかった場合に、どのような影響があるかを明確にするための質問です。
例えば、「この問題が解決されなかった場合、どのような影響がありますか?」 - Need-payoff(必要性・利益質問): 商品やサービスを提供することで、顧客がどのような必要性や利益を得られるかを明確にするための質問です。
例えば、「この商品を利用することで、どのような利益を得ることができますか?」
SPIN話法は顧客の潜在的なニーズを明確にしたり、顧客の温度感を上げるために効果的な話法の1つです。
様々な話法は多くの著書でも紹介されている通り、知っていることで、プライベートでもビジネスシーンでも、大きく役に立ちます。
自信を持って話す練習をする
話す練習は必須になります。声に出し何度も練習してください。
具体的には、まずは自己分析を行い、自分の話し方について客観的に評価することも大切です。
自己分析をすることで、自分の発声や話し方の癖を知ることができ、改善点を見つけやすくなります。
次にボキャブラリーを増やすことも重要です。
豊富なボキャブラリーを持つことで、相手に分かりやすい説明ができます。
ボキャブラリーを増やすためには、ニュース番組などを参考にするとよいでしょう。
そして声に出して練習することを大切にします。
頭の中だけで話す場合と、実際に声に出す場合とでは、感覚が大きく異なります。
実際に声に出し、何度も練習することで、自信もついてきます。
聞き手の立場に立って考えてみてください。
自信無さ気に弱々しく話す人よりも、自信をもってハキハキと話す人の方がより聞き取りやすく、また相手に安心感を与える話し方になります。
話す内容も重要ですが、自信を持って話すことが更に重要だと言えるでしょう。
録音して自分の話し方を振り返るのも効果的です。
話す前に準備する
商談や発表、またはプレゼンテーションなどの場合は、事前の準備が必須となります。
商談相手や聴衆のことを知ることで話す内容は変わってきます。
商談の場合も、事前に顧客情報を得ることで、適切な提案や質問がでてきます。
それらをもとに、台本やカンペを作りましょう。
丁寧に準備をすることで、話すこと自体のストレスや難易度は大きく下がります。
何事も事前の準備が5割~7割を占めているという感覚をもって準備にあたると良いでしょう。
相手に興味を持つ
相手に興味を持つとは、相手の関心ごとや考え方に興味を持つということです。
それを知ることで、適切な表現、内容が変わってきます。
まずは、相手に興味を持つ、そこから話しはスタートしていくのです。
そうすることで、言葉遣いや話し方が変わり、相手に伝わりやすくなります。
例えば、相手が専門家であれば、適切な専門用語を使い、話をシンプルにまとめましょう。
逆に、相手に専門的な知識がない場合は、専門用語は極力控え、小学生にも伝わるような説明を心がけると良いです。
それ以外では、相手に興味をもつことで、自分自身をどのように見せるのか?
(どのように見てもらいたいのか?)
そういったことにも意識が向くようになってきます。
清潔で適切な服装をし、自分自身を信頼に値する人物だという印象を与えることで、より説得力を増す効果が得られます。
フィードバックを求める
話し方に関するフィードバックをもらうことが、自分の話し方を改善するための重要な方法です。
友人や同僚に意見を求めることで、自分の発言やプレゼンテーションの弱点を知り、改善することができます。
話す力を向上させるためには、フィードバックを受けることが重要です。
フィードバックを受け、改善することで、より良いスピーカーになることができます。
話す力編は以上となります。
本記事の内容を日々の業務に取り入れ、少しでもコミュニケーションスキルを向上させるための材料にしていただければ幸いです。