学歴ない!
知識もない!
そしてスキルもない!!
日本語しか喋れないから営業やってます!!!
そんなビジネスパーソンが読み漁る本といえば、下記の本ではないでしょうか。
「クラクションを鳴らせ!」
中野 優作(著)
この記事では、「クラクションを鳴らせ!」ってどんな本なの?
読んだほうがいいの?
と悩んでいる方にとって、少しでも参考になるように。
そして、自分自身の読書感想文として綴っております。
盛大なネタバレを含みますので、新鮮な気持ちで読みたい方は、優しくブラウザバックしてください。
「クラクションを鳴らせ!」は読むべき書籍か?
早速結論です。
学歴がなく、一流とは程遠い業界や会社で営業をやっているビジネスパーソンは必読です。
営業にはパッションが必要だ!というアナタなら、きっと共感してくれると思います。
著者の中野 優作さんは、中卒の土木業あがりの営業マンです。
ペンで文字を書けば周りの営業マンに「それ自分で読めるのか?」と笑われ
PCをタイピングすれば「ヤバイ!1本指で押してる!日が暮れる!」と笑われていたそうです。
そんな著者が、どんな茨の道を進み、実力を付け、実績を出し、そして昇進していったのか?
一つのロールモデルとして、とても参考になると思います。
読み終えた後には、とても熱いモノを感じることができるはずです。
ビジネスパーソンにとって、特に営業マンにとって、醸成していくうえでの一丁目一番地は、間違いなく「熱い気持ち」です。
この本を読めば、著者のファンになること間違いなしです。
それと同時に著者がイケメン過ぎて嫉妬することも間違いなしです。
※著者の中野優作さんはyoutubeでの情報発信も行っています。
動画が好きな方はそちらを見るのも良いかもしれません。
「クラクションを鳴らせ!」の紹介と感想文
本の概要
この本は、営業ノウハウ本として出版される予定だったものらしいのですが、本の編集中、丁度のタイミングで世を騒がせた「ビッグモーター事件」をきっかけに、著者の中野 優作さんの古巣であるビッグモーターについても一部語られた本です。
基本的には、著者の中野 優作さんの体験談を基にした営業ノウハウやマネジメント理論を展開されています。
著者の主張
自動車業界で中古車販売店を営む著者の、「業界に対する注意喚起(クラクション)」というテーマです。
内容としては営業ノウハウに関する内容ではありますが、その営業ノウハウを培った会社(ビッグモーター)の闇や、業界全体の闇を赤裸々に綴ってくれています。
また、その闇が悪影響を及ぼす、エンドユーザーに対する責任感もとても強く感じました。
本来楽しいはずの車選び。
販売側の都合でその楽しみを奪ってはいけないし
詐欺まがいのことが横行している中古車販売業界を、なんとか正していきたい
そういう、著者の熱い思いが詰まった本です。
読み終えた後の著者への印象としては、”誠実”といった印象に尽きます。
若かりし頃の失敗があったり、世に言えないようなことも多々やってきたんでしょうが、そこも含めて人間らしさのようなものを感じさせてくれるイイ男です。
(同世代なので、余計にそう思ってしまいます)
読み終えて、「よし、自分も頑張ろう!」という気になれるので、私にとっての良書といって間違いないと感じました。
主な内容
テーマは2つ。
・営業ノウハウ
・業界に対する注意喚起
前半部分は営業ノウハウに関しての内容となります。
ただし、中古車販売の営業をメインとした話になりますので、業界があまりにも遠い方などには、少し参考になりにくい部分もあるかもしれません。
また、ノウハウ本とは言ったものの、そこまで詳しい内容が書かれているわけではありません。
どちらかというと、著者中野さんの武勇伝的な論調になりますので、体系立てて営業を学びたい方には、物足りない内容になります。
営業ノウハウに関しては
・商談の順番に関すること
・商談中に破壊しなければいけない4つの壁について
「信用の壁」・・・初対面の印象や、アイスブレイクについて
「競合の壁」・・・安心を軸に差別化させること
「欲望の壁」・・・購入後の姿をイメージさせること
「時期の壁」・・・希少性の原理と損失回避の法則に関して
上記をメインとした内容で、中野さんが培ってきた営業ノウハウを解説してくれています。
これは、業界や売るものが違えど、商談相手は間違いなく「一人の人間」でしょうから、通じる部分もありました。
「なるほどなぁ~」と思いながら読めますので、若手には特に参考になると思います。
中盤では、マネジメントに関しても綴られています。
ドラッガーのマネジメント理論を参考にしたことであったり、
マーガレット・サッチャーの
「リーダーは好かれなくてもよい、ただし尊敬されなくてはならない」
といった言葉を紹介してくれ、とても共感させられる内容になっています。
もちろんマネジメント理論に関しても、詳しい書籍はいくらでもありますので、体系立てて小難しく勉強したい方は、そういった書籍をお求めになるのが良いかと思います。
そして終盤にかけててでは、中古車販売業界全体の闇や、ビッグモーターの闇、この一連の騒動に対する中野さんの想いを綴っています。
利益至上主義がダメだと言いたいわけではなく、行き過ぎた詐欺まがいの販売手法が、顧客ファーストにならないといった、至極当然のことが書かれています。
そして、中古車業界での流通革命というテーマを掲げて創業されたことも含めて、著者の中野さんにドラマを感じ、応援したい気持ちでいっぱいになりました。
結論
上記内容から、著者の中野 優作さんが
中卒の土木業あがりから、どれだけ勉強し努力してきたのか?
また、本書を読むだけで、想像を絶する経験を積んだことがとても伝わってき、自分も頑張らないとな、と強く思わせてくれました。
今のご時世には全くそぐわない内容や経験談も多々ありますので、モヤシっ子には、ちと辛い内容もあるかもしれません。
しかし、ビジネスパーソンとして成長するためには、必ず成長痛を伴います。
その辛さがどういったものかは人によりますが、本書では、中野 優作さんが経験した壮絶な体験談をもとに、業界への注意喚起とともに、我々ビジネスパーソンに対しての強いエールを感じました。
学生時代にちゃんと学業に取り組まず、社会人のスタートラインから出遅れてスタートしたビジネスパーソン。
何がしたいのか?自分でもよくわからず、イマイチ仕事に精が出ないビジネスパーソン。
そういった方々が勇気を貰える内容になっていると感じました。
かく言う私も、学もスキルも知識もなく、何となく社会に出て、そこそこ苦労したビジネスパーソンの一人でしたから。