~報連相を制する者は、仕事を制する者である~
完全に持論ですが、あながち外れてないかなと思ってます。
新入社員が入ってくる時期になりましたね。
入社を控えた若者の皆様は、さぞビクついていることではないでしょうか。
入社前に何をしておけばいいのか!?
入社後、怒られやしないか…!?
会社のお荷物にならずにいられるか…?!!?
考え出すと恐怖しか湧いてきませんよね。
また、転職組の方々も、前職でうまくいかなかった原因が何かあるのか!?
新しい職場では何を気を付けたらいいのか!?
そういったものの、答えはずばり…
報連相です!!
報連相とは…大切なことは時間軸
報連相を理解するうえで大切なことは、「時間軸を理解すること」です。
過去のことなのか?未来のことなのか?を少し考えるだけで、報連相への理解が深まります。
報告(過去)
通常の担当業務や、時に指示された業務に対して、上司にその経過や結果を告げる。
つまりは、過去の出来事を伝えることです。
報連相で最も頻度が高いと思われますので、新人さんは、報告の鬼!を目指すと上司からの評価がアップします。
連絡(現在)
業務上知り得た主要な事実や、決定事項などを関係者へ伝える。
つまりは、現在進行形の事案です。
自分のところで情報をストップさせると、一気に仕事が進まなくなります。
基本的には情報は共有するもの、と思っておくとよいでしょう。そのための行為として、連絡があります。
相談(未来)
迷った際に、上司の判断を仰いだり、アドバイスを受けること。
つまりは、未来のことについて、です。
相談までキッチリできると、それは最早…
….仕事のできるヤツ!!です。
必要なのは、未来(さき)を読む能力です。
この案件が進むとどうなるんだろう?分からないから事前に確認しておこう!
という未来(さき)のことを考えるクセを付けるといいでしょうね。
クセ付けするには、まずは意識する、何度も繰り返す、習慣化する、クセになる、です。
報連相を受ける立場の心得
次に、受け手側の心得も記しておこうと思います。ガクブルな新人だけに読んでほしいかというとそうではない!!実は、報連相を円滑に行い、生産性を上げるためには、受け手側の姿勢もとても重要になってきます。
人として尊敬できるのか
まずはこれ。
人として尊敬されているのか?で、報連相の頻度やクオリティが変わります。
報連相を受ける立場にあるということは、教育を任されていたり、自分と同じ生産性の人間を増やすよう、会社から期待されているはずです。
善人になれ!と言いたいわけではありません。
せめて自分のためにも、後輩や部下、同僚からも尊敬される努力はしましょう。
後輩・部下から軽蔑されていては話になりません。
業務に関してプロであるか
仕事の熟練度です。
未熟ではありませんか?完璧である必要はありませんが、あまりにも拙い仕事振りでは、後輩・部下から相談を受けることがなくなるでしょう。
部下を持つ前に、自分自身が、“できるビジネスパーソン”でなければいけません!
立場に関係なく、「教えて!」と言えるのか
人の上に立つと、見栄を張り、教えを乞うことができなくなるものです。
人間とはそういう生き物です、きっと。
ただ、正直者は好かれます。
恥ずかしがらず、分からないことは分からない。
間違ったらごめんなさい!
これができる上司は、間違いなく部下の信頼を得るはずです。
どんな立場になったとて、人はミスもするし、分からないことなんてずっと出てきますからね。
返事がしっかりできているか
最後はこれです。
たまに、返事しない人いませんか?
対面に限らず、チャットでのコミュニケーションに関しても。
返事しないって、人としてダメです。
返事のできない人には、報告も相談もしたくない、のが、人の性(さが)です。
もちろん、意図的に無視するとかは論外です。
人としての品を問われます。
報連相の目的
事実の共有
仕事をするうえで、出来事を共有するのは当たり前!というのが常識ではありますが、個々人によってその事実に対する解釈が変わることもあります。
上司からの指示、取引先からの依頼、業者からのお願いごとなど、いろんな事実を間違った解釈をしてしまったり、理解が足りないことで、関係者に迷惑をかけてしまうことが意外と日常茶飯事で起きています。
事実を、上司や同僚、延いては部下などに共有することで、自分では気づけなかったことに気づくことも多々あります。
そして、共有を受けた相手は、その事実を把握することができるのです。
情報の共有
上記、事実の共有の延長線上の話です。
情報を自分のところでストップさせるのは、もはや、「罪」とまで言われます。
情報発信者は、情報が共有されている前提で仕事を振ってくるものです。
仮に情報が共有されていないとなると、発信者は、何度も何度も同じ情報を発信し続ける手間が発生し、非効率な状態に陥ります。
一度の発信で、多くの人が共有できたら、とても効率的で生産的だといえるでしょう。
問題の共有
多くの人が救われたことがあるのではないでしょうか。
問題を共有することで、早期解決に向かいます。
逆に、共有が遅れることで、被害が拡大することも珍しくありません。
悪い情報ほど、「早く」共有し、被害を最小限に食い止めなければいけません。自分の評価を気にするあまりにミスを隠すのは、自分を「一時的に」守るために組織を犠牲にしているのです。その結果、自分すら守れなくなってしまいます。
業務上、新人や若手にはミスは付き物です。ベテランであってもミスは起こります。
しかし、失敗から学ぶものも多くあり、同じ過ちを繰り返さないためにも、しっかりと問題を共有し、上司に打開策を仰ぐのが正しい行動です。
成功の共有
成功体験の共有は、組織の成長を促します。
こうやったら受注に繋がったよ!
こうやったら問題が解決したよ!
受け手としても、新たな発見がそこにあり、成功へリーチしていきます。
ポジティブな情報で溢れた組織は、モチベーションも高く維持できます。
報連相のポイント
正確に
いつ、どこで、だれが、、、的な5W2Hというやつです。
※5W2Hとは When、 Where、 Who、 What、 How、 Why、 How much
いつ、どこで、誰が、何を、どうする 、なぜ、どのくらい)
このフォーマットに即した報告を心がけることで、事実を正確に、分かりやすく伝えることができます。(いつ、だれが、などの順番は適宜変更する必要があります)
たまに伝言ゲームできない人がいますが、上記を少し意識するとよいかもしれません。
また、客観的な事実をメインで報告し、個人的な見解は、報告の最後に付け足す程度にするのもおすすめです。
迅速に
報連相のタイミングですが、基本的には、「すぐに」「はやく」です。
外気に触れると腐るナマモノと捉えておくと良いでしょう。
稀に、意図的に情報を遅らせたり、情報を止めたりすることもありますが、報連相を勉強している新人さんや若手には不要のテクニックです。
仕事が完了した際の報告も
トラブルが起きた時の報告も
伝達・回覧が必要な情報の連絡も
即座に報連相しましょう。腐ってからでは価値がありません。
簡潔に
報連相のポイントで、最重要かもしれません。
報告を受ける側としては、圧倒的に「あなた」よりも忙しい立場にいることでしょう。
多くのタスクを抱え、多くの後輩、部下を指導している立場かもしれません。
そんな相手に要点のまとまらない、何が言いたいのか分からない、また正確な情報なのかどうかも分からない報告や相談をすると、かえって迷惑になります。
情報は簡潔にまとめましょう。時にはメモを持参し報告する必要もあります。
簡潔にするポイントは以下の内容を押さえることです。
まずは結果、結論から。
次に経過、内容。
最後に意見(個人的見解)、対策を述べる。
これです!
これは、報連相の場だけでなく、顧客とのやりとりの際にも大きく役に立つことでしょう。
何が言いたいのか?何を伝えたいのかイマイチ分かりにくい営業や
やたらと話の長い営業は…
….嫌われます!!!!(どんっ
報連相の注意点
タイミング
終了時
最も多いケースです。指示・命令を受けたことを終了したら、即座に完了報告を行いましょう。
中間時
仕事が長期に及ぶ際には、見通しがついた時点で中間の進行状況と終了までの見通しを報告しましょう。
異常時
予想しなかったこと、異常が発生したら、即座に報告を行いましょう。
事前
ことを起こす際や、何かを始める際にも報告を行うと丁寧です。
報告対象
基本的な完了報告、中間報告であれば、直属の上司や、指示を出した相手に行います。
ただ、誰に報告するのか?誰に相談するのか?は、時として、とても難しい問題です。
ケースバイケースになることが多く、誤った判断は、時として人間関係に支障をきたすこともあります。
ただ、迷った際には……
一番信頼できる先輩!!!
この人を頼りましょう!
多くの場合では、直属の上司が報連相の対象になりますし、その上司が一番信頼できる人!というのが理想です。
しかしながら….世の中のみなさんが、そんな恵まれた環境、恵まれた上司のもとで働いているとは限りませんからね。
そして、信頼できる人が1人もおりません!!というあなた。
そんな会社は辞めてしまって問題ありません!
報連相後の確認
意外に抜けがちですが、自分の報連相が正しく行われているのか?情報が相手に正しく伝わったのかは、その都度確認しましょう。
〇〇〇という内容だったんですが、問題ございませんか?
〇〇〇について、再度まとめますと、、、、
といった具合に、確認することはとても大切です。
自分が思っているよりも、とても粗い解像度でしか相手には伝わっていないことが多いものです。
最後に、報連相ができない人の特徴と末路
上司とのコミュニケーションに難あり
極端な話かもしれませんが、上司と円滑な人間関係を築く努力ができない人は、総じて仕事ができません。
そもそも社内(身内)の人に自分の存在を認められないようであれば、どこにいっても通用しませんので、営業職に適正がないと判断していただくのが良いと思います。
取引先や、社外の人々は、社内の上司よりもよっぽど厄介ですからね。
飲みにいくか?と誘われて
→「それ、残業代でるんっすか?」って返しちゃうような人。
自身の業務スキルや、人間としての成長を望むのであれば、ある程度の課外授業も受け入れるべきだと思います。
(当然、賛否両論ありますので、一概にこれが正しいという話ではございませんが)
そもそもの必要性を理解できないおバカさん
え?報連相?なにそれおいしいの?って感じの方です。
ビジネスにおけるコミュニケーションのほとんどが報連相であるといっても過言ではありません。
報連相は 会社を強くし、結果として営業力の強化 に繋がります。したがって、報連相の不備は業務の停滞、顧客からのクレーム(苦情)という形になって表れます。
それを理解することができずに、報連相の必要性が理解できない方は、成果を出すのは難しいでしょう。営業職に適正がないばかりか、多くの仕事への適正が低いと言わざるを得ません。
報連相とか面倒だから、個人事業で精を出します!
ってタイプの方もきっといらっしゃるんでしょうが、顧客との関係性も、報連相で成り立つことを考えると、自然と必要性は理解できるのではないでしょうか。
自分の業務で手一杯の不器用さん
新人、若手時代は、多くの場合でこの悩みが付き物です。
大した事ない仕事でも、先輩の倍以上時間がかかり、そして、それで怒られて、焦って更に業務が停滞という悪循環。
解決策は….慣れるしかない!!です。
ある程度、業務に慣れてくるだけで、仕事のスピードが上がります。
時には我慢も必要ですが、我慢ができない、忍耐力の無い大人になって恥ずかしい思いをしたくなければ、若いうちにストレス耐性の能力を上げる訓練だ、と思って頑張りましょう。
また、我慢しても業務効率上がりません!って方。
スケジュールを整理しましょう。
業務が遅い人は、「次に何しよう?」「今度は何をしたらいいんだ?」「タスクが多すぎて忘れてました!」がとても多いです。
次の行動を考える時間は無駄なので、事前にスケジュールをしっかりと組みましょう。
スケジュールを見て、「今、何をすべきか?」「次に何をすべきか?」が一目で分かるだけで業務効率が上がります。
また、自分が不器用で仕事が遅いと自覚のある方は、多少の課外授業も受け入れましょう。
業務時間外に仕事をして、自分の時間を削ることは、そんなに損なことではありません。
いずれその時間は、自分が中堅やベテランになる時期を早めてくれますし、そうすることで所得が上がり、自由に時間を使えるようになります。
その末路
上記の方々の末路ですが……
マイルド貧困層
というステージが待っています。
マイルド貧困層とは
決して生活できないレベルの収入ではないが、その収入が上がることはなく、また、自分一人の生活をやりくりするだけで精一杯の収入帯で生活する人々を指します。
また、その微妙な収入を得るために、多くの労働時間を割きますので、プライベートで趣味に充てる時間もお金もありません。
何のために生きているのかさえ見失ってしまいます。
つまり、報連相ができないことは
仕事の生産性を高めることができず、会社で評価を得られず、また顧客からも必要とされず、自分自身の価値を下げてしまうということです。
少し大げさかもしれませんが、報連相ができるのとできないのとでは、大きな差が生まれてしまいます。
仕事をやるうえでは、業務上のルールや、製品知識、法律を覚えたりする必要もあるかもしれません。
ただ、根幹となるスキルは、報連相であることに違いありませんので、是非、若手の方々はそこを意識して業務に取り組んでいただくとよろしいかと思います。
昭和生まれの古い考えだと思うかもしれませんが、残念ながら、まだまだ社会にはそういった世代のおっさんがはびこっています。その現実を受け入れましょう。